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米国の中高生100万人超を対象とした調査データの分析から、スマートフォン(スマホ)などのデジタル機器の利用時間が長い中高生は、利用時間が短い中高生に比べて「自分は幸せだ」と感じている割合が低いことが示された。この結果を踏まえ、研究を実施した米サンディエゴ州立大学心理学教授の Jean Twenge 氏らは「中高生のデジタル機器の利用時間を制限する必要がある」と指摘している。 Twenge 氏らは今回、1996~2016年に米国の中学2年生、高校1年生および3年生の男女110万人を対象に実施された調査データを分析した。この調査ではスマホやタブレット、パソコンといったデジタル機器の利用時間とともに「人と直接会う」「スポーツを楽しむ」「新聞や雑誌を読む」といったデジタル機器を利用しない活動の時間、さらに幸福度(自尊心や自分の生活に対する満足度、自分は幸せかどうかといった3つの側面で評価)についてデータが収集された。 その結果、全般的にデジタル機器の利用時間が長くなるほど、またデジタル機器を利用しない活動の時間が短くなるほど幸福度が低くなることが示された。最も幸福度が高いのは、デジタル機器を利用する時間が1日当たり1時間未満の中高生であることも分かった。 さらに1990年代以降、米国ではデジタル機器の利用が広がるにつれて中高生の幸福度が低下し、特に米国民のスマホ所有率が50%を超えた2012年を境に中高生の幸福度が急速に低下したことも明らかになった。 今回の研究結果を踏まえ、Twenge 氏はデジタル機器の使用時間は2時間以内に制限し、友人と会ったり運動したりする時間を増やすよう助言。こうした心掛けは「より幸せな気持ちをもたらすはずだ」としている。 一方、米レノックス・ヒル病院の精神科医である Matthew Lorber 氏は、この研究結果について「因果関係を証明したものではないが、デジタル機器の長時間利用には注意が必要であることがあらためて示された」と説明。また「親には子どものデジタル機器の使用を制限し、他人との対面での交流や運動を促す重要性を再認識させるきっかけとなるのではないか」としている。
2018-03-02 09:37:26
院長のかわら版